
大阪ではまちづくりの一環として、橋梁のライトアップが順次行われてきました。現在では、中之島周辺に架かる多くの橋でライトアップが行われ、水の回廊として美しい光の景観を形成しています。
そのなかでも中之島に架かる天神橋、難波橋、天満橋は「浪華三大橋」と呼ばれ、水都大阪を代表する橋梁ライトアップとなっています。
この「浪華の三大橋」は日本夜景遺産にも認定されており、ライトアップ、夜景スポットとしても人気を集めています。
日本夜景遺産とは
日本夜景遺産は、日本各地に埋もれている美しい夜景の再発見&発掘、価値付与して紹介することで、観光資源としての夜景の存在をアピールすることを目的としており、現在全国212カ所の場所が認定されています。
「日本夜景遺産」の「遺産」とは、優れた夜景とそれを観賞できる場所(夜景鑑賞地)の関係性を後世まで残していく意味を込め、この名が付けられています。
大阪では、五月山、伊丹スカイパーク、スカイビル空中庭園、あべのハルカス展望台、大阪城、浪華三大橋などが認定されています。
天満橋の遊歩道にある浪華三大橋の案内板
京阪/地下鉄の天満橋駅をでてすぐ北側、大川沿いの八軒屋浜に浪華三大橋の案内板があります。
天満橋〜天が満つる光の架け橋〜
大川に架かる天満橋では、ガラス発祥の地と言われる天満の歴史を印象付ける、天満切子模様を浮かび上がらせています。日没後から22時までの毎時00分、30分には4色のLED照明によって四季に合わせた演出を実施。また中央から緩やかに光が羽根のように広がっていく様子を見ることができます。
橋長:151.00m
幅員:上流側9.50m
下流側9.50m
形式:桁橋(ゲルバー桁)
完成:昭和10年
天神橋〜灯りのゆらめき〜
土佐堀川・堂島川の二つの川をまたぐ天神橋では、天神祭の灯りをテーマに橋梁側面にオレンジの灯りを取り付け、川面に映るゆらめきを表現しています。
橋長:210.70m
幅員:22.00m
形式:アーチ橋
完成:昭和9年
難波橋〜光が彩る歴史と今の交差〜
重厚な石造りの高欄などを自然な光で際立たせ、橋梁下部を「光のトンネル」として照らし、光により歴史と今が交差するシーンを演出。橋の4隅にはライオン像が配されていることから「ライオン橋」の愛称で親しまれています。
橋長:189.65m
幅員:21.80m
形式:桁橋
完成:大正4年(昭和50年改修)
水の回廊ライトアップ
大阪では、浪華三大橋以外にも中之島を中心にライトアップ事業が進められています。
淀川に架かる豊里大橋や、港区の此花大橋、大阪城へ通じる大阪城新橋、中之島エリアなど、現在21カ所でライトアップが実施されています。最近では、2017年4月に栴檀木橋(せんだんのきばし)がライトアップ開始されたばかり。
橋梁ライトアップのそれぞれにコンセプトがあり、見る人を楽しませてくれます。水面に煌めく色鮮やかな光が、幻想的で美しい回廊を作りあげています。