ベルリンの壁を見に行く準備としてドイツ映画「グッバイ、レーニン」を観賞した

久しぶりに見たドイツ映画「グッバイ、レーニン」

ベルリンの壁が崩壊した後の社会の急激な変化をコミカルに表現した映画です。

見る前はドイツ統一の混乱を表したドキュメンタリー的なものかと思いきや、蓋を開けてみると喜劇とも、悲劇ともとれるストーリーに一気に引き込まれました。

2003年に公開されドイツの歴代興行記録を更新、数々の映画賞を受賞。日本におけるオススメのドイツ映画にもピックアップされるなど、代表的なドイツ映画と言ってもいいくらいの作品です。

言語はもちろんドイツ語です。ドイツ語の音の印象って、ヒトラーの演説映像などの印象からかどうしても軍隊っぽく聞こえてしまうのですよね。

ヨーロッパの他の言語のような洗練された印象や滑らかな印象、高貴な印象をもつ音ではなく、どこか野暮ったく聞こえる気がします。

ただ、不思議と映画を見終わる頃にはそんな言語も愛らしく思えてくるのです。

グッバイレーニンのあらすじ

社会主義国、東ドイツのとある家族の物語。

主人公は青年アレックス、父親は西ドイツへ亡命し、母親は社会主義に傾倒する活動家

ある日、母親は心臓発作により8ヶ月間、昏睡状態となる。

奇跡的に意識を取り戻した母親だが、強い刺激を与えると命の保証はないと言われる。

母親が昏睡状態にあった間にベルリンの壁は壊され、社会主義は崩壊。社会が急速に移り変わろうとしていた。

社会主義者の母親に、現状をありのまま伝えるのはショックが強すぎると考えた主人公・アレックスは、東ドイツの体制はなにも変わっていないという”やさしい嘘”をつきはじめる。

コカコーラや自家用車など西側から文化や物がどんどんと流入する中、その嘘はやがて史実と違った「資本主義の崩壊。そして西側から東側へ亡命するという、もうひとつのドイツ統合の形」を作り出していく。

ベルリンの壁とは

1961年、ドイツ分断の象徴となる「ベルリンの壁」を建設。

当時、貧しかった東ドイツ市民がどんどんと西側へ亡命するのを防ぐために造られたものです。

ベルリンの壁って、西ドイツと東ドイツの境界に壁があると思っている人が多いみたいですが、実際はベルリン市内を隔てたものです。

↓TEDの動画がすごくわかりやすいです。

戦勝国のアメリカ、イギリス、フランスがソビエト連邦と手を組み、それぞれがドイツの一部を占領。

アメリカ、イギリス、フランスが占領した西側では資本主義の自由市場経済を促進。ソビエトが占領した東側では、社会主義体制となり東西の移動や貿易を制限。このようにドイツ全体を東西で分けたものの、東ドイツにある首都ベルリンは共同管理下に置かれていた。

アメリカ、イギリス、フランスは西ベルリンを、ソビエト連邦は東ベルリンを管理。ベルリン内では人の行き来は自由にでき、東ベルリンに住む人たちが西ベルリンへ行き、そこから西ドイツや他の海外の国へと行くことができていた。

このベルリン内での通行自由な国境が東ドイツの統率へ影響するものとして、西ベルリンと東ベルリンの境界に物理的な障壁を造った。これがベルリンの壁といわれるものとなる。

次回

大阪にある本物のベルリンの壁を見てきた!!